ホタテ健康壁
「あわせ」
コテ塗りならではの質感は表情が豊かで日本家屋や店舗に独特の趣を表現。
一見便利で、快適かつ健康的に見える住居から発生する新しい健康障害「シックハウス症候群」が、社会的な問題として認知されています。
シックハウス症候群の第一の原因は何といっても住宅構造の変化です。最も変わったのが気密性で、1960年代と1980年代以降の換気回数を比較すると、1/10に低下したと言われています。VOCを発生させる新建材が低価格で使いやすいことから普及したところへ、空気が入れ替わらない住宅環境が整ってしまったために、VOCが居室内にこもり、咳や 、めまい等の症状を引き起こすことになりました。
しかし高気密な住まいが悪いかというとそうでもありません。省エネ対策としては非常に優れているため、より普及が望まれているのが現状です。変わるべきは工法、換気、建材です。そこで近年注目されているのがホタテの貝殻です。
ホタテ貝殻は、年間15万トンもの量が廃棄され、深刻な社会問題となっております。このホタテ貝殻を有効に利用することで、ゴミ、悪臭、シックハウス症候群など様々な問題を解決できます。
ホタテ貝殻が産業廃棄物で山積みされて困っていることを聞き、さらにその貝殻にはたくさんの機能があり、すでにある程度の骨材として商品化されていることを知りました。
その商品は300℃~400℃で長時間焼成したのち、粉砕し粒度別に分けてありました。
焼成したホタテ貝殻の持つ機能とは、消臭・抗菌・遠赤外線・断熱・防音・透水・保水・防草効果、等々。活用によっては、素晴らしい商品になると確信しました。
何度も試作品を作りながら平成14年1月4日に完成し、日本で初めての自然素材100%使用の左官壁材として、日刊工業新聞に掲載されました。その後、現場での作業性や品質の向上を考慮し、水であわせるだけのプレミックスが完成し、商品名もホタテ健康壁「あわせ」と名づけました。
ホルムアルデヒド濃度推移(ppm)
アンモニア濃度推移(ppm)